2024年7月【金利予測】

フラット 35 予想金利:1.83%
フラット 20 予想金利:1.44%
↳いずれも6月から0.02%の低下を予想

【参考】
住宅ローンの借入金額と金利、月々の返済額 / 総返済額
アナリティクス (1).png
アナリティクス (2).png
2024年6月のフラット35の金利は1.830%、フラット20は1.440%と、いずれも0.02%低下すると予想します。
長期金利(10年国債利回り)の上昇が小休止し、フラット金利のベースとなる「機構MBS利率」が低下したことが背景にあります。

マイナス金利解除を含むこのところの日銀の政策修正を受け、
今後の変動金利の動向に注目が集まっていますが、
その一方で固定金利は高水準で推移しており、
積極的には固定金利を選好しにくい状況が続いています。

変動金利・固定金利の金利差を考えると、
モゲチェックとしては借りすぎに注意する前提のもと、
固定金利よりも金利水準が低い変動金利を利用する方が有利であると考えています。

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目次
1. 来月のフラット35の金利はどうなる?
2. フラット35の予想方法について
3. フラット35を取り巻く金利市場の状況
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1. 来月のフラット 35 の金利はどうなる?

2024年6月のフラット35の金利は1.830%、
フラット20は1.440%と、
いずれも0.02%低下すると予想します。

この予想はフラット35を運営する住宅金融支援機構が
2024年6月21日に発表した「貸付債権担保第206回住宅金融支援機構債券」
(以下、機構MBS)の発行条件に基づき、モゲチェックが予想したものです。

日銀が3月にマイナス金利政策を解除し、
6月には長期金利の水準を抑えるための
「長期国債の買い入れ」を縮小するとの方針を発表しました。
金融市場では今後も
日銀が金融緩和を段階的に縮小するのではないか
という見方が燻っています。

こうした中、
住宅ローン固定金利への影響が大きい長期金利は
5月末にかけては上昇が続いてきましたが、

米国金利の低下もあり6月はやや低下しています。

足元の長期金利は前回機構MBS利率が発表された5月22日よりも
やや低い水準で推移していることから、
7月のフラット35金利はやや低下すると予想しました。

しかし固定金利は現在かなりの高水準で推移していることから、
相対的に低金利が続いている変動金利に比べると
魅力に欠ける状況です。

今後日銀の政策決定次第では
変動金利は上昇する可能性があるものの、
借りすぎには注意するという前提のもと、
変動金利を利用する方が有利だと考えています。

今後日銀の政策決定次第では
借りすぎには注意するという前提のもと、
変動金利を利用する方が有利だと考えています。


フラット35の金利推移

フラット35の金利は2019年秋ごろに大底をつけたあと、
コロナ禍は横ばいでの推移が続きました。

その後2022年から2023年にかけて大幅に上昇し、
2024年にはいってからは横ばいでの推移が続いています。
アナリティクス (3).png

2.フラット35の予想方法について

ここでは
モゲチェックがフラット35金利を
どのように予想しているか解説します。

通常、フラット35の金利は機構MBSの利率によって決定されます。
住宅金融支援機構が機構MBSで金融市場から資金調達し、
その資金を住宅ローン利用者へのローン貸し出しに振り向けるためです。

そして機構MBS利率は、長期金利の動きに連動します。

そのため、

長期金利が上がり、機構MBS利率が上がると、フラット35金利が上がる
長期金利が下がり、機構MBS利率が下がると、フラット35金利が下がる

という動きになるのが通例です。
モゲチェックではこの通例に則り、
フラット35の金利予想を立てています。


図 2 フラット 35 と機構 MBS の関係
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3.フラット35を取り巻く金利市場の状況

コロナ禍からの脱却が始まった2022年以降、
世界的にインフレ抑制に向けた利上げ(政策金利の引き上げ)が
米国などの先進国で行われてきました。

高金利環境にも関わらず
米国景気は力強さを保っているものの、
方向感としては
いずれ金融緩和への転換が見込まれています。

この点で見れば、
グローバルな長期トレンドは「金利低下」であり、
フラット35は長期的な低下局面の中にあると考えることもできます。

日本は海外に比べ周回遅れで利上げが行われましたが
(今年3月のマイナス金利解除)
現在も日銀がさらなる利上げを行うのではないかという金融市場の思惑は根強く
当面の間は不透明感の高い状況が続くでしょう。

モゲチェックでは今後も植田総裁の発言を含めた
日銀の金融政策やグローバル景気の動向を踏まえ、
住宅ローン金利の最新情報をお伝えしていきます。

なお、変動・固定は金利差が大きく、
日銀の政策運営に対する不透明感がある中でも
積極的には固定金利を選びづらいという方も多いことと考えられます。

モゲチェックとしては、
借りすぎに注意しながら
変動金利を利用することが、
固定金利よりも有利であると考えています。

図3 長期金利の推移
アナリティクス (4).png
モゲチェックでは引き続き、
世界的な景気見通しや金融政策の状況を踏まえ、
住宅ローン金利に関する情報を発信していきます。

出典:モゲチェックコラム
https://mogecheck.jp/articles/show/N96MjB8OExO94pyw5YXk


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