「軒ゼロ」のメリットデメリット

皆さんこんにちは。

埼玉県の大工集団、カルムホームです。


今回紹介するのは「軒ゼロ」です。


最近増えてきたこの作りのスタイルですが、

簡単に言えば、屋根の出っ張りを無くすことで、スタイリッシュな形に仕上げたものです。


しかし、この「軒ゼロ」という作り、その特性を理解していないと大変な失敗につながることもあります...

そこで、今回はそのメリットデメリットについてお伝えしていきます!


「軒ゼロ」のメリット

1.デザイン性

軒をなくすことによって得られるメリットの一つはそのデザイン性にあります。

屋根の存在感をなくすことで、すっきりした見た目になると同時に、

壁の立ち上がりを伸ばすことで建物を大きく見せる効果もあります。

また、実際軒が長いとその分外壁が後退するため、

軒をなくすことで建築面積を広げることができます。

元々軒ゼロとは、住宅密集地にいかにして広い家を作るかを考えた設計なのです。


2.初期費用のコストカット

軒が小さくなることで

・屋根が小さくなる
・軒天等の部分がなくなるため、それに必要なコストをカットできる

等、資金面でのメリットがあります。

お洒落なだけではないメリットもしっかりあるんです!


「軒ゼロ」のデメリット

「軒ゼロ」によるデメリットの多くは、天候などに由来するものです。


1.雨

これは軒のそもそもの役割の一つである、

雨除けとしての役割をなくしたことによるデメリットです。

雨による被害は

・雨漏り
・外壁や窓の汚れ

等が挙げられます。

雨漏りは素材の劣化を早めてしまうため、本当に気を付けなければなりません。

窓の中にはガラスが中に引っ込んでおり、
外側の枠に雨がたまりやすい形になっているものもあります。

雨が入りやすいということを気にしつつ、窓の形も選ばないといけません。

雨漏りの補修や、劣化した枠の交換などのメンテナンスだけでも

一か所30~50万程かかる場合もあるため、

初期費用だけでなく、長期的な目線での家づくりが肝心です。


2.日差し

軒の出がないと直射日光を遮るものがありません。

日差しがあるのは気持ちがいいですが、

真夏の直射日光は、外気温よりも室内を温めてしまうことにもなり、

エアコンの効きが悪くなる原因にもなります。

オゾン層の破壊により年々太陽光による身体へのダメージもばかになりません。

家で快適に過ごすために、日差しの調整も大変重要なのです。


まとめ

現代にはたくさんのデザイン性に富んだ家があります。

しかし、家の部位にはそれぞれの意味があり、

その特質を理解していないと、後にこんなはずでは...と後悔するパターンも少なくありません。

このデザインがいい!と思ったときは、まずはプロにしっかり相談してみることが大事ですね。

私たちカルムホームは、
現場でその作りのメリットデメリットを体感してきた大工さんたちがそろっています。

是非一度相談に来てみてください!

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