住み心地の良い家【窓 居住の快適性に関わる項目】
皆さんこんにちは。
埼玉県の大工集団、カルムホームです。
今回で窓のお話は最後になります!
最後は居住の快適性に関する4項目となります。
是非ご覧ください!
・断熱性・・・屋内の熱移動をどれくらい抑えることができるかを示す性能
住宅の中で一番熱の出入りが激しいのが開口部です。
窓の性能が部屋の寒暖差への影響に強力に結びついているのです。
では実際の等級を見ていきましよう。
JIS等級 熱貫流抵抗 熱貫流率
H-1 0.215㎡・K/W以上 4.65W(/ ㎡・K)以下
H-2 0.246㎡・K/W以上 4.07W(/ ㎡・K)以下
H-3 0.287㎡・K/W以上 3.49W(/ ㎡・K)以下
H-4 0.344㎡・K/W以上 2.91W(/ ㎡・K)以下
H-5 0.430㎡・K/W以上 2.33W(/ ㎡・K)以下
※熱貫流抵抗 熱の伝わりくくさ
※熱貫流率 内外の温度差が1℃のとき、窓面積1㎡あたり1時間にどれくらいの熱が移動するかの値
今までの日本で広く使われていたアルミサッシ1枚ガラスで熱貫流率が6.51程。
そして、最近普及が進んでいるアルミ樹脂サッシで3.49以下です。
一昔前の窓ですと、熱の移動が今の2倍弱はあったんですね。
高性能のトリプルガラスともなると、室外との温度差が大きくなっても、ほぼ室内の温度と同じを保つことができます。
・遮音性・・・屋内・外への音の出入りをどの程度遮ることができるかを示す性能
熱の次は音です!
これはどちらにも言えることではありますが、実際には壁を通して伝わる音もあるので、等級と同じ性能で完全に遮音できるわけではありません。
それでも窓が、一番音が侵入するところであることには間違いありません。
音の大きさを示す単位はデシベル(dB)で、実際にどれくらいの音になるのかの目安も窓の防音性能等級とともに見ていきましょう。
20dB:置時計の秒針の音
30dB:郊外の住宅地の深夜
40dB:静かなオフィス、深夜の市内
50dB:小さめの話し声
60dB:静かな乗用車、普通の会話、目覚まし時計
70dB:騒がしい街頭、掃除機
80dB:地下鉄の車内(窓を開けた状態)
90dB:騒々しい工場の中、大声
100dB:ライブハウス、電車が通るときのガード下
JIS等級 低減率
T-1 25dB低減
T-2 30dB低減
T-3 35dB低減
T-4 40dB低減
こうしてみると、20違うだけでだいぶ音のレベルが変わってきますね。
騒音問題は外から入るものだけでなく、お子さんがいるご家庭でも、外に音を出さないことが大事になってきます。
周りと家庭の環境を吟味しつつ性能を考えていくのがいいですね。
・防露性・・・建具室内面およびガラス表面における結露発生を抑える性能
こちらの性能には等級などは特に定められておらず、結露を防ぐのではなく、あくまでも発生を抑えるという意味です。
結露は住宅の耐久性を保つためにもできる限り抑えるべきものです。除湿器や換気扇などと併用して、しっかりと対策していきましょう。
・遮熱性・・・日射などによる熱量の侵入・放出を遮る性能
最後に遮熱性についてです。
遮熱は断熱と違い、空気ではなく直接日射などを遮ることで熱を遮断することを意味します。
遮熱性のあるかないかでは、性能にかなり差があります。
一般の単板ガラス3~5㎜で日射侵入率 88~85%
複層ガラス3㎜+3㎜で日射侵入率 79%
Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)で日射侵入率 41%
直射日光は家具や床などの日焼けを引き起こし、劣化の原因ともなるので、こちらも対策は大事ですね。
以上が窓の性能についての項目です。
家の開口部から侵入してくるトラブルは数多く、窓単体で全て防ぐことは難しいですが、カーテンやシャッターなどを組み合わせることによって、安心安全で快適な生活を確保していきましょう!
実際にどれくらいの性能が良いのか。
項目が多岐にわたるためすべてを検証するのは大変ですよね。
困ったときはいつでもご相談ください!